2025/10/16

動画マニュアル

室内での動画撮影に最適な吸音材|残響・反響ノイズを最短で減らす選び方と設置手順

室内での動画撮影に最適な吸音材|残響・反響ノイズを最短で減らす選び方と設置手順

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はじめに:動画の「見やすさ」は音で決まる

室内で動画を撮ると、見た目は悪くないのに「声が遠い・響く・こもる」と感じることがあります。原因はカメラやマイクではなく、部屋の残響(リバーブ)。吸音材を適所に貼るだけで、同じ機材でも聞き取りやすさは大きく改善します。本記事では、動画撮影における吸音材の選び方と、賃貸でもできる設置手順、最低限の配置のコツを解説します。

吸音と防音の違いを30秒で把握

  • 吸音:室内に発生した音の反射を減らし、声の明瞭度を上げる。動画の聞き取りやすさに直結。
  • 防音:外への漏れや外からの侵入音を遮る。建材・施工を伴いコストが高い。

動画撮影の主目的は多くの場合「残響を減らし台詞をクリアにする」こと。まずは吸音から着手するのが費用対効果に優れます。

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素材別:動画撮影に向いた吸音材の選び方

素材ごとの厚み・扱いやすさ・見た目・コストを比較します。賃貸対応可否や設置のしやすさも指標にしました。

素材特徴推奨厚み/サイズ設置性賃貸適性向いている用途
ウレタン吸音フォーム(波形/ピラミッド)軽い・低〜中音の反射を手軽に低減。色・形が多い。25〜50mm/30×30cmなど両面テープやマグネットで簡単◎(原状回復しやすい)トーク中心の動画、ナレーション収録
ポリエステル吸音ボード繊維系で安全性が高く見た目もスッキリ。ピン留め可。9〜25mm/30×60cmなどピン/面ファスナー/レール背景も整えたいデスク配信
グラスウール(化粧吸音パネル)中〜高性能。フレーム入りなら粉塵対策済みで安全。25〜50mm/60×60cmなどフック/スタンド/レール○(直貼りは不可。吊り下げ推奨)広い部屋や響きが強い空間の本格対策
ロックウール(化粧パネル)中低音にも有効。重量はややあるが効きが良い。25〜50mm/60×120cmなどスタンド/フック低めの男性声やBGMの回り込み対策
移動式ゴボ(吸音パーテーション)置くだけで可搬。撮影後に片付けられる。厚手パネル/可動脚置くだけ賃貸・多用途部屋での一時的な撮影

最小投資で効かせる「配置」の基本

室内撮影の吸音チェックリスト

ポイントは「一次反射点」と「話者の背後」

  1. マイク正面の壁(一次反射):カメラや話者が向いている壁に吸音パネルを集中配置。声が跳ね返る最短経路を断ちます。
  2. 話者の背後:口から出た音が背後の壁で反射してマイクへ戻るのを抑制。薄手でも面積を稼ぐと効く。
  3. 左右の一次反射:デスク撮影なら耳の高さに細長いパネルを水平設置。幅広の鏡や窓があれば優先。
  4. 床・天井:硬い床はラグ/カーペットで高周波の散乱と足音を軽減。天井は照明周りの一点だけでも吸音パネルで効果。

「面積×厚み」のバランス

  • まずは面積を確保:厚みよりも、一次反射面に合計1〜2㎡程度の面を確保する方が体感しやすい。
  • 次に厚み:話し声中心なら25〜30mm、響きが強い部屋は50mmを一部に。
  • 拡散も併用:本棚や凹凸のある背景で音を散らすと、デッドになりすぎず自然。

賃貸OK:壁を傷めない固定テク

吸音パネルを貼る手順

工具なしの定番

  • コマンドタブ+超薄両面シート:軽量フォームや薄手ボードに。原状回復が容易。
  • 面ファスナー(マジックテープ):貼り替え前提で便利。壁側は剥がせるタイプを選択。
  • 突っ張りポール+ワイヤー:パネルをフックで吊る。荷重分散で安心。
  • イーゼル/吸音スタンド:自立させる方式。背景の見た目調整にも有効。

きれいに貼る手順(フォーム/ボード共通)

  1. 油分・ホコリを拭き取り、位置ガイドをマスキングテープで仮取り。
  2. 一次反射面から順に、耳の高さ(座り撮影で床から約110〜130cm)を基準に水平を合わせる。
  3. 小パネルは市松に配置し、継ぎ目をずらすとムラが出にくい。
  4. 貼った直後に軽く押さえ、24時間は剥がさない。

撮影パターン別の最小セット

デスク前・トーク動画(2×3m程度の部屋)

  • 30×60cm×6枚(25mm)を正面壁に横3×縦2で配置。
  • 同サイズ×2〜3枚を背面に分散。
  • 床は薄手ラグを追加。これだけで残響感が大きく減ります。

立ちトーク/ホワイトボード解説

  • 移動式吸音パーテーションを話者の左右に1台ずつ。
  • 正面壁に幅広パネル(60×120cm級)を1〜2枚。

商品レビュー(机上物撮り+ナレーション)

  • 左右一次反射に細長パネル(15×60cm級)を耳の高さで水平に。
  • テーブル面の箱鳴り対策にフェルトマット。

マイクとの合わせ技で効きを最大化

指向性を味方にする

  • ラベリア(ピン)マイク:口元に固定でき、残響の影響を最小化。
  • ショットガン:カメラ上またはブームで口元寄りに。吸音材と併用で環境音の回り込みを抑える。
  • ダイナミック型(手持ち/スタンド):近接運用でS/Nを稼げる。背景の響きが強い部屋に有効。

レベル設定と簡易チェック

  • 収録前にスマホ/カメラのモニターで話し声のピークが-12〜-6dB目安になるよう調整。
  • 手を一度叩いて残響の尾を確認。吸音前後の比較テイクを5秒ずつ残すと上達が早い。

よくある失敗と回避策

  • 壁一面を薄いフォームで覆う:中低域が残り、声が軽くなることも。一次反射面の面積確保+一部厚手でバランスを。
  • 窓ガラスを放置:強い反射源。厚手カーテンかロールスクリーンで吸音材の効きを底上げ。
  • 床がフローリングのみ:フットノイズや高域反射を招く。ラグ必須。
  • マイクが遠い:いくら吸音しても改善幅が小さい。まず距離を詰める。

コスパ重視の導入プラン(目安)

まずはここから(約1㎡)

  • 30×60cm×6枚(25mm)=正面壁に集中。
  • 面ファスナー運用で配置替え可能に。

次の一歩(約2㎡)

  • 背面に同サイズ×4枚、左右に細長×2枚。
  • 床ラグとカーテンで広帯域をカバー。

仕上げ(約3㎡+α)

  • 天井の一次反射に60×60cm×2枚を追加。
  • 必要に応じて移動式パーテーションを1台。

メンテナンスと安全

  • 粉塵対策:繊維系は化粧仕上げやフレーム入りを選択。
  • 清掃:フォームはハンディクリーナーと軽い拭き取り、繊維系はコロコロで。
  • 耐火・法令:撮影用照明の近くは耐熱性や離隔を確保。出入口やコンセントを塞がない。

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まとめ

動画の聞き取りづらさは機材より室内の残響が原因のことが多い。まずは一次反射面と背面に1〜2㎡の吸音面を確保し、厚みは25〜50mmでバランスを取る。賃貸なら面ファスナーや吊り下げで原状回復を担保。マイクの距離と指向性も最適化し、床ラグやカーテンを併用すれば少ない投資でプロ並みの音に近づける。

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