2026/01/23
DX
情シス代行サービスとは?業務範囲と選び方

「PCの不調対応」「アカウント発行」「社内ツールの管理」など、日々のIT雑務に追われて本業が止まりがち——。そんなときの現実的な選択肢が「情シスの代行(情シスアウトソーシング)」です。
この記事では、情シス代行サービスの定義、任せられる業務範囲、メリット・デメリット、失敗しない選び方までを、初めて外注を検討する方向けに整理します。
情シス代行サービスとは
情シス代行サービスとは、社内の情報システム部門(情シス)が担うIT運用・管理業務の「全部または一部」を、外部の専門チームに委託するサービスです。対象は、ヘルプデスクのような日常対応から、セキュリティ運用、ネットワーク・クラウドの保守、ITツールの選定支援まで幅広くなっています。

特に中小企業では「専任がいない」「1人情シスで回らない」「担当者が退職して引き継げない」といった事情が起きやすく、代行を入れて運用を安定させるケースが増えています。
情シス代行が注目される背景
- IT環境の複雑化:SaaS、クラウド、ゼロトラスト、端末管理など、守備範囲が拡大
- IT人材不足:採用難・高コストで、社内に専任を置きにくい
- 属人化リスク:担当者の退職や休職で「誰も触れない」状態になりやすい
- セキュリティ要求の上昇:人の運用ミスが事故につながりやすい
似た言葉との違い(ざっくり)
- SIer(システムインテグレーター):主に「作る・導入する」が中心(要件定義〜開発・導入)
- MSP(マネージドサービス):主に「監視・運用・保守」を継続提供する事業者/形態
- 情シス代行:社内情シスの“実務”まで含め、ヘルプデスクや資産管理などもまとめて委託しやすい
情シス代行で任せられる業務範囲
情シス代行は「何でも丸投げ」ではなく、業務を棚卸しして“切り出す”のが基本です。よく委託される範囲を、定常業務とプロジェクト業務に分けて整理します。
定常業務(毎月発生する運用)
- 社内ヘルプデスク:PC・ソフトの操作、ネットワーク不調、メール送受信などの問い合わせ一次対応
- アカウント管理:入退社に伴うID発行・権限付与・削除(Microsoft 365、Google Workspace、各種SaaSなど)
- IT資産管理:PC・周辺機器の台帳、貸与管理、リース/保証の把握、棚卸し
- 端末の基本運用:ウイルス対策、アップデート方針、端末制御(MDM/EDRなど)
- バックアップ/ログ運用:バックアップ設計の見直し、復元手順の整備、監査ログの保管
プロジェクト業務(必要なときに発生)
- キッティング:新入社員PCの初期設定、アプリ導入、アカウント紐づけ
- ネットワーク設計・見直し:拠点間VPN、Wi-Fi最適化、ルータ/UTMの更新
- クラウド移行:ファイルサーバーからクラウドストレージへ、グループウェア移行など
- セキュリティ強化:多要素認証、権限設計、ポリシー策定、教育コンテンツ整備
- 業務改善/DX支援:ツール選定、運用設計、定着化(社内ルール・マニュアル)
「どこまで任せるか」決めるコツ
迷ったら、まずは次の3つから外注すると効果が出やすいです。
- 問い合わせが多い「ヘルプデスク」
- 手間がかかる「入退社・アカウント管理」
- 属人化しやすい「ネットワーク/セキュリティ運用」
情シス代行のメリットとデメリット
メリット
- 本業に集中できる:IT雑務の割り込みを減らし、総務・経理・営業などのコア業務を止めない
- 属人化を解消しやすい:チーム対応・記録運用により「担当者しか分からない」を減らせる
- 必要なスキルを必要な分だけ使える:セキュリティ、クラウド、NWなど、領域ごとに専門性を補える
- 採用より早く立ち上がる:採用・教育より、委託のほうが短期間で体制を作りやすい

デメリット(よくある失敗)
- 責任範囲があいまい:何が基本料金で、何が追加か不明確だと揉めやすい
- 社内にノウハウが残らない:外部任せが進むと、社内がブラックボックス化する
- スピード感のミスマッチ:緊急対応の定義や連絡手段が決まっていないと遅く感じる
デメリットを潰す対策(ここが重要)
- 対応範囲を文章で固定:対象業務、対応時間、連絡手段、SLA/目安レスポンス、訪問可否
- ドキュメント化を契約要件に:構成図、ID管理方針、復元手順、設定値の保管場所
- 「社内ルール+動画マニュアル」で定着:よくある問い合わせを減らし、教育コストを下げる
失敗しない選び方と導入手順
比較するポイント(チェックリスト)
- 対応範囲:ヘルプデスク中心か、NW/サーバー/クラウドまで入るか
- 対応チャネル:チャット、メール、電話、リモート、オンサイト
- 対応時間:平日日中のみ、夜間/休日、緊急時の扱い
- ナレッジ共有:月次報告、チケット管理、手順書・構成図の更新頻度
- セキュリティ:権限管理、ログ、NDA、情報管理体制(認証取得の有無など)
- 料金:定額(時間枠)か従量か、超過単価、初期費用、最低契約期間
サービス形態の違い(比較表)
| 選択肢 | 得意 | 弱い/注意 | 向いている会社 |
|---|---|---|---|
| 情シス代行 | 日常運用〜改善まで一括しやすい | 範囲が広いほど契約設計が重要 | 1人情シス/兼任で回らない中小企業 |
| MSP(運用特化) | 監視・運用・保守を継続提供 | 社内問い合わせ(ヘルプデスク)は別になる場合 | サーバー/クラウド運用を安定させたい |
| SIer(構築・導入) | 要件定義〜構築・導入が強い | 導入後の細かな運用は別契約になりやすい | 大きな刷新や新規導入が中心 |
| スポット(都度依頼) | 単発の困りごとに強い | 属人化・継続改善が進みにくい | 発生頻度が低く、費用を最小化したい |
導入手順(最短で失敗しない進め方)
- 棚卸し:問い合わせ内容、作業頻度、担当者、手順の有無を一覧化
- 切り出し:外注する業務と社内に残す業務を分ける(窓口も決める)
- 優先順位付け:「止まると困る」「工数が重い」「属人化している」から着手
- 移行:アカウント、構成、手順、管理台帳を整備して引き継ぐ
- 定着:月次レポート+改善提案+マニュアル(できれば動画)で問い合わせを減らす
動画マニュアルをセットで回すと強い
情シス代行を入れても、社内の問い合わせが減らなければ「ずっと火消し」のままです。そこで効果的なのが、よくある質問を動画マニュアル化して社内に配る運用です。
- 入社初日に見る:PC初期設定、メール署名、2段階認証の設定
- 月1回見る:不審メールの見分け方、パスワード管理、情報持ち出しルール
- 困ったら見る:Teams/Zoomの音声トラブル、プリンタ接続、VPN接続
「人が口頭で教える」を減らせるため、代行側の工数も社内のストレスも下がり、結果的に費用対効果が上がります。
情シス代行の選択肢をチェック
情シス代行サービスを比較検討するなら、IT軍師(株式会社MiraX)も候補の一つです。公式サイトでは、月額4.9万円からのプランが掲示されており、チャットでの相談を入口に、ヘルプデスク・ITコンサル・サーバー保守など幅広い領域をカバーする構成になっています(料金・対応時間はプランにより異なります)。
IT軍師の特徴(公式サイト上の情報ベース)
- チャット活用の即レス体制を強みとして掲げている
- チーム対応で属人化を避ける設計
- ヘルプデスクだけでなく、セキュリティ・ネットワーク・コンサル領域も対応範囲に含めている
- 「マニュアル作成や定期報告でナレッジ共有」を重視する旨が明記されている
こんな会社だと相性が良い
- 情シスが兼任で、問い合わせ対応に時間を取られている
- 担当者が退職して、設定や運用がブラックボックス化している
- ツールやセキュリティの“方針”から相談したい(運用+改善まで見てほしい)
問い合わせ前に用意すると話が早い3点
- 従業員数/拠点数/PC台数(概算でOK)
- 困っていることトップ5(例:入退社、メール、ネット、SaaS管理、セキュリティ)
- 連絡手段の希望(チャット中心か、電話も必要か)
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まとめ
情シス代行サービスとは、社内情シスの運用業務を外部の専門チームに委託し、IT運用を安定させる仕組みです。ヘルプデスク、アカウント管理、資産管理、セキュリティ運用などを切り出すと効果が出やすい一方、範囲と責任の明確化・ドキュメント化が必須です。動画マニュアルも併用すると問い合わせが減り定着が進みます。比較候補としてIT軍師も確認してみてください。
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