2025/12/05
AI
AI用語トークン・コンテキスト・API入門

「トークン? コンテキスト? プロンプト? API? 正直よく分からない…」という状態だと、AI活用の記事を読んでもモヤモヤが残りますよね。本記事では、生成AIに出てくる4つの基本用語「トークン」「コンテキスト」「プロンプト」「API」を、動画マニュアルや業務でAIを使いたい方向けにやさしく整理します。
目次
AIの基本用語を一気に整理しよう
まずはこの記事で扱う4つの用語の位置づけを、ざっくりイメージでつかんでおきましょう。
| 用語 | ざっくり一言 | 具体例 | 意識する場面 |
|---|---|---|---|
| トークン | AIが文章を細かく区切った「文字や単語のかけら」 | 「こんにちは」→「こん」「にち」「は」などに分割 | 入力文字数の上限、API料金の計算 |
| コンテキスト | AIが覚えている「会話や文章の流れ(文脈)」 | これまでの質問・回答の履歴 | 長時間の対話、過去の指示をどこまで覚えているか |
| プロンプト | AIに渡す「指示文」そのもの | 「新人向けにやさしく説明文を書いて」 | AIに何をしてほしいかを伝えるとき |
| API | 自分のシステムとAIをつなぐ「窓口」 | 自社ツールからOpenAIやClaudeを呼び出す | システム連携、業務フローへのAI組み込み |
3T’sのような動画マニュアル作成ツールでも、AIナレーションやAI翻訳といった機能の裏側では、これらの概念(トークン・コンテキスト・APIなど)がしっかり使われています。

トークンとは?AIが文章を数える単位
トークン=AIにとっての「文字数カウント」
トークンとは、AIが文章を処理するときに使う最小単位です。人間は「文字数」や「単語数」で文章を数えますが、AIは文章を細かく区切って「トークン」という単位で数えます。
- 英語:1単語が1トークン前後になることが多い
- 日本語:1文字が1トークン前後になることが多い
- 厳密なルールはモデルごとに異なるが、「ざっくり文字数」と思えばOK
たとえば「AIでマニュアルを作成する」は、日本語なのでだいたい「A」「I」「で」「マ」「ニ」「ュ」…と分かれて十数トークン程度になります。
トークンを意識すべきタイミング
実務でトークンを意識するのは、主に次の2つの場面です。
- ① 入力できる長さの上限
長い資料や議事録を一度に投げると、「長すぎるので分割してください」と言われることがあります。これは、AIが処理できるトークン数(コンテキストの上限)を超えているサインです。 - ② API料金の計算
多くのAIサービスでは、「入力トークン数+出力トークン数」に応じて料金が決まります。Claude 4.5などのモデルも、API利用時は入力・出力トークン数をもとに料金が算出される仕組みです。
トークンを節約するコツ
- 不要な前置きや重複した説明を削る
- 同じ設定を何度も書かず、「この後も同じ条件で」とまとめる
- 長い資料は章ごと・テーマごとに分けて投げる
動画マニュアル原稿をAIに考えてもらう場合も、「全マニュアルを一気に」ではなく、1本の動画や1セクション単位でプロンプトを作ると、トークン量を抑えつつ品質を保ちやすくなります。
コンテキストとは?会話の「文脈」のこと
コンテキスト=AIが覚えている会話の履歴
コンテキストとは、AIが今の回答を出すために参照している会話の履歴や、入力された文章全体の流れのことです。人間が「さっきの話の続きだけど…」と言うときの「さっきの話」部分がコンテキストにあたります。
生成AIでは、コンテキストもトークン数で管理されています。会話を続けていくと、だんだん過去のやり取りがコンテキスト上限を超え、古い部分から少しずつ忘れていきます。
コンテキストを理解しておくと便利なシーン
- 長い会話で「前に言った条件」が反映されなくなる
→ コンテキスト上限に近づき、古い指示が切り捨てられている可能性があります。 - 別テーマの相談を始めたら、反応がちぐはぐ
→ 過去のコンテキストが影響しているので、一度「ここまでの話を忘れてください」とリセットするのが有効です。
動画マニュアルでのコンテキスト活用例
- 1つの製品マニュアルを作る会話の中で、「対象読者」「トーン」「社内ルール」などの前提を最初に伝え、最後まで引き継いでもらう
- 別製品のマニュアルに移るときは、「ここから新しい製品Aのマニュアル。先ほどの前提はいったんリセットして」と明示する
このように、コンテキストは「AIとの会話の続き具合」を決める重要な要素です。
プロンプトとは?AIへの指示文
プロンプト=AIに渡す「依頼書」
プロンプトとは、AIに対して「何をしてほしいか」を伝える文章のことです。プロンプトの書き方次第で、同じAIでも結果が大きく変わります。プロンプトエンジニアリング(プロンプトの設計技術)は、すでに専門記事が作られるほど重要なスキルになっています。
悪いプロンプトと良いプロンプトの違い
| 種類 | 例 | 問題点 / 良い点 |
|---|---|---|
| 悪い例 | 「AIについて教えて」 | 抽象的すぎて、情報が広く浅くなりやすい |
| 少し良い例 | 「AIの基本用語を分かりやすく説明して」 | テーマは指定しているが、読者や用途が不明 |
| 良い例 | 「AI初心者の事務職向けに、『トークン』『コンテキスト』『プロンプト』『API』の意味を、動画マニュアルで使う場面を交えて解説して。日本語で、図解しやすい構成にして。」 | 読者・目的・出力イメージが具体的で、実務に直結しやすい |
プロンプト作成のチェックポイント
- 誰向けか(新人・現場リーダー・経営層など)
- ゴールは何か(理解・比較検討・マニュアル下書き作成など)
- 出力形式(箇条書き・手順書・表・台本など)
- NGな表現や、必ず入れてほしいキーワード
たとえば3T’sで動画マニュアルを作る場合、AIに「テロップ用の短い文章を30文字以内で」「ナレーション原稿を、ゆっくり話す口調で」などと指定しておくと、そのまま使いやすい原稿が得られます。
APIとは?自社ツールとAIをつなぐ窓口+まとめ
API=サービス同士をつなぐ「通信の入り口」
API(エーピーアイ)は「Application Programming Interface」の略で、アプリケーション同士をつなぐためのインターフェース(入口)のことです。生成AIの文脈では、「自社システムや自社ツールから、ChatGPTやClaudeなどのAIを呼び出すための窓口」と考えると分かりやすくなります。
たとえば、3T’sのような動画マニュアル作成ツールでは、画面の裏側でAIのAPIを呼び出し、翻訳やナレーション生成を行っています。ユーザーはクリックするだけでも、内部的には「テキストを送る→トークン数をもとにAIが処理→結果を受け取る」というAPIのやり取りが行われているわけです。
APIを理解すると見えてくること
- 「ブラウザから使うChatGPT」と「社内システムから呼び出すAI API」の違いが分かる
- トークン数=API料金に直結することがイメージしやすくなる
- 自社の業務フローにAIを組み込むときの設計(どの画面でAIを呼ぶか、ログをどう残すか)を考えやすくなる
この記事のまとめ
トークンは「AIの文字数カウント」、コンテキストは「会話の流れ」、プロンプトは「指示文」、APIは「AIとの接続口」です。この4つを押さえておくと、ChatGPTやClaude、3T’sなどのAI機能の仕組みが腹落ちし、動画マニュアル作成や業務への組み込みが一気にやりやすくなります。
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