2026/02/06
AI
GLM-4.7とは?強み・使い方・料金を解説|200K文脈の最新LLM

GLM-4.7(ジーエルエム・フォー・テン・セブン)は、中国のZ.ai(智谱系)が公開している最新世代のフラッグシップLLMです。2025年12月22日に「コーディングに強いモデル」として話題になり、長い文脈(200K)と“エージェント的にタスクを進める”設計が特徴です。文章生成だけでなく、ツール呼び出し(Function Calling)や長期タスクの段取りにも強化が入っており、開発・調査・資料作成まで幅広く使えます。
目次
GLM-4.7とは(まず結論)
GLM-4.7は、次の3点を軸に「実務で使える」方向へ寄せたLLMです。
- Agentic Coding(自律的な段取り+実装):要件理解→計画→実装→修正の往復が安定しやすい
- 超ロングコンテキスト(200K):仕様書・議事録・複数ファイルの要点をまとめて扱いやすい
- ツール連携前提(Function Calling / MCP / 構造化出力):検索・社内DB・タスク実行などと組み合わせやすい
「単発の文章生成」よりも、「目的達成までの工程を、崩れずに走り切る」ことに重心があります。結果として、開発支援(修正提案、テスト作成、差分レビュー)だけでなく、企画書、PPT原稿、調査レポートの作成でも使い勝手が上がっています。
何がすごい?GLM-4.7の主要特徴

1) 200K文脈+最大出力128Kで“長い仕事”が切れにくい
GLM-4.7はコンテキスト長が200K、最大出力が128Kという大枠スペックが公開されています。長文の仕様、ログ、会議メモ、複数の要件を同時に渡しても、途中で前提を忘れにくいのが強みです。
- 例:要件定義(背景・制約・運用・例外)を丸ごと渡して、実装方針→タスク分解→チェックリストまで一気通貫
- 例:複数部門のヒアリングメモを統合して、意思決定に必要な論点だけ抽出
2) 思考モード(Thinking)で「速さ」と「精度」を切り替えられる
GLM-4.7はタスクに応じて推論コストを調整できる設計(複数の思考モード)を用意しています。体感としては、
- 軽い依頼:思考を抑えて高速にドラフト
- 重い依頼:思考を有効化して、計画→検証→実行を丁寧に
という使い分けがしやすいです。特に、複数ステップのタスク(改修→テスト→動作確認観点)で崩れにくくなります。
3) Function Calling/構造化出力/MCPで“道具として”組み込みやすい
GLM-4.7は、JSONなどの構造化出力やFunction Callingに対応しており、外部ツール(検索、社内データ、ワークフロー)と統合しやすい設計です。さらにMCP(Model Context Protocol)で外部のツール・データソースを柔軟に呼べる前提が示されています。
これにより「チャットで答える」だけでなく、
- 社内規程を参照して回答を作る
- チケット起票・差分作成・チェック項目生成を自動化する
- 調査→要点整理→社内共有用フォーマットへの整形
のような“実務の流れ”に組み込む形が現実的になります。
4) オープンウェイト(MIT表記)で、ローカル運用の選択肢がある
GLM-4.7はHugging Face上でMIT表記が確認でき、モデルを自前環境で扱う選択肢があります(※実運用では、モデルカードや利用条件の最終確認を推奨)。また、推論フレームワークとしてvLLMやSGLangでのローカルサーブが案内されています。
GLM-4.7の種類(4.7 / FlashX / Flash)と料金の目安
GLM-4.7は、用途に合わせて「高性能」「軽量高速」「無料枠」という住み分けがあります。公開ドキュメント上の情報を、実務目線で整理します。
| モデル | 位置づけ | コンテキスト | 最大出力 | 料金(1M tokensあたり目安) | おすすめ用途 |
|---|---|---|---|---|---|
| GLM-4.7 | 最高性能(フラッグシップ) | 200K | 128K | 入力 $0.6 / 出力 $2.2(キャッシュ入力 $0.11) | 難しい設計・長期タスク・高品質な文章 |
| GLM-4.7-FlashX | 軽量・高速・低コスト | 200K | 128K | 入力 $0.07 / 出力 $0.4(キャッシュ入力 $0.01) | 量を回す業務、下書き量産、チャット運用 |
| GLM-4.7-Flash | 軽量・無料枠 | 200K | 128K | Free(ドキュメント表記) | まず試す、社内検証、プロンプト実験 |
加えて、コーディング用途に特化したサブスク(Coding Plan)として「月$3〜」の表記があり、主要なコーディングツールで使える導線も用意されています。中国側の資料では「月20元〜」という表記もあるため、居住地域や契約先でプランが分かれる前提で捉えると安全です。
使い方3パターン:すぐ試す/APIで組み込む/ローカルで動かす
1) まず試す(チャットUI)
最短は、公式のチャットUIで体感する方法です。ここでは「精度を確認したいタスク」を、最初から1つ決めて試すのがコツです。
- 例:既存の仕様書(数万字)を貼り、リスク・未決事項・確認質問を抽出
- 例:既存のコード(複数ファイル)+エラーを貼り、再現手順→修正案→テスト案まで出させる
2) APIで組み込む(Function Calling前提で設計すると強い)
GLM-4.7はチャット補完型APIの導線があり、Function Calling、構造化出力、ストリーミングなどを活用できます。実務で強いのは「ツール前提の型」を先に決めることです。
おすすめの“型”
- 入力:要件+制約+禁止事項+完成定義(DoD)+例
- 出力:JSON(タスク分解、依存関係、検証項目、想定リスク)
- ツール:検索、リポジトリ参照、ドキュメント参照、チケット起票
プロンプト例(そのまま使える)
- 「あなたはリードエンジニア。以下の要件を、タスク分解してJSONで出力。各タスクに“完了条件”“テスト観点”“リスク”を付けて」
- 「以下の議事録から、決定事項・未決事項・担当者・期限を抽出して表に。矛盾があれば質問を先に作って」
3) ローカル運用(vLLM / SGLang)
オープンウェイトの強みは、要件に応じて「外に出せないデータ」を扱える可能性が増える点です。公開情報ではvLLMやSGLangでのサーブが案内されています。ローカル運用は自由度が高い一方で、GPU要件・メモリ・運用コストが現実的なボトルネックになりやすいので、まずはFlash系で要件を固めてから段階的に判断するのが堅実です。
実務で刺さる活用例(開発・調査・資料・動画マニュアル)

開発:タスク分解→実装→テストまで“納品単位”で動かす
GLM-4.7は「コード断片」よりも「完了までの流れ」を作らせるほど良さが出ます。おすすめは、最初に“完成定義”を明文化することです。
- 完了定義:期待挙動、エッジケース、ログ、監視、ロールバック
- 品質:ユニットテスト、lint、型、例外処理
- 運用:手順書、問い合わせ対応テンプレ
調査:Deep Researchの入口にする(長文統合が得意)
200K文脈を活かすと、複数資料を「同じ前提」で整理しやすくなります。コツは、最初に“結論の形式”を指定することです(例:結論→根拠→反証→追加調査→推奨アクション)。
資料:PPT原稿・構成案・話す台本まで一気に作る
GLM-4.7は「見た目(レイアウトや文章の気持ちよさ)」にも改善が入ったとされ、資料の骨子作りと相性が良いです。作り方は、
- 1枚目:誰向け・何を決めたいか
- 2〜4枚目:現状→課題→打ち手
- 最後:次アクションと期限
の“型”を渡し、各スライドに「見出し15字以内」「本文60〜90字」「図にするなら何」を付けさせると、後工程が楽になります。
動画マニュアル:台本・手順・字幕をGLM-4.7で作り、3T’sで運用に落とす
動画マニュアルは、撮影前に「迷い」を減らすほど成功します。GLM-4.7はテキストが得意なので、次の下準備に向きます。
- 台本化:作業手順を“話し言葉”に変換(現場で読める速度に調整)
- 分岐整理:例外対応(失敗時のリカバリ、判断基準)をチェックリスト化
- 字幕原稿:短文・用語統一・注意喚起のテンプレ化
その上で、3T’s側で動画マニュアルとして共有・更新し、必要に応じてAI翻訳やAIナレーションを活用すると、「作る→伝わる→守られる」までの距離が縮まります。文章が先に整うほど、撮り直しも減ります。
導入前に押さえる注意点(失敗しがちなポイント)
1) “ベンチに勝つ=あなたの業務に勝つ”ではない
GLM-4.7は各種ベンチで強いとされますが、現場はデータ形式・制約・社内ルールで難易度が変わります。必ず自社タスクで「合格ライン」を決め、合否で判断してください。
2) 長文は強いが、入力が雑だと“それっぽい結論”が増える
200K文脈は万能ではありません。混ざった議事録や未整理の要件を丸投げすると、もっともらしい要約を作ってしまうことがあります。
- 重要:目的、前提、禁止、完成定義、例を先に固定
- 推奨:不確実な点は「質問を先に作る」運用にする
3) コストは“出力”が効く。max_tokensの設計が超重要
料金は入力より出力が高い設計です。長文で返させると一気に費用が膨らみます。実務では、
- 下書きはFlashXで短く
- 最終版だけGLM-4.7で丁寧に
- 出力形式を固定(表・JSON・箇条書き)して冗長化を防ぐ
が効きます。
4) ライセンス・規約・データ取り扱いは必ず最終確認
オープンウェイトは強力ですが、社内利用では「取り扱いデータ」「再配布」「商用範囲」「ログ保存」などの観点で確認が必要です。クラウド/API利用とローカル運用で責任範囲が変わるため、導入前にガイドラインを作るのが安全です。
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まとめ
GLM-4.7は200K文脈とAgentic Coding強化で、開発・調査・資料作成を“工程ごと”支えるLLMです。用途に応じて4.7/FlashX/Flashを使い分け、出力設計でコストを管理するのがコツ。動画マニュアルなら台本・手順・字幕をGLM-4.7で整え、3T’sで運用に落とすと成果が出やすくなります。
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